こんにちは、営業課パーソンの(久)です。
今回は『図書館ウォーカー2―旅のついでに図書館へ』をご紹介いたします。こちらは、2023年1月に刊行した『図書館ウォーカー―旅のついでに図書館へ』の第2弾となります。
本書の注目ポイントはこちらです。
〇書下ろし1編+書下ろしコラム4つ
〇こだわりの装丁と中扉
〇鮮やかな掲載写真
本書は、青森県の地方紙「陸奥新報」に連載中のエッセイから、前版未収録の61編をセレクトして単行本化したものです。目次は各地方から図書館名を一覧することができ、47都道府県が全て収録されています。今回は61編に加え、1編の書下ろしと4つの書下ろしコラムも収録しています。書下ろしの天草市立御所浦図書館(熊本県)は、担当編集者も印象に残っている内容で、「熊本の人に青森でお店を経営している親友を偶然紹介してもらうくだりがなんともいいです」とのこと。気になる詳細はぜひ本編でお楽しみいただきたいです。
コラムには、イラストレーターの大崎メグミさん(雑誌『旅と鉄道』(山と渓谷社) にて「車内絵日記」を連載中)のイラストつきです。4つのコラムのうち、2つにイラストが掲載されています。かわいらしいだけでなく、こだわりもたくさん詰まったイラストを描いていただきましたので、描かれている座席シートの柄(著者撮影の肥薩おれんじ鉄道の座席がモチーフ)までじっくりご覧ください。
装丁と中扉のイラストは、前版に引き続き、青森県出身デザイナーの齊藤一絵さんが担当されました。前版は青空の下を旅する姿が印象的でしたが、本書は夕暮れ時の旅を彷彿とさせるカバーデザインとなっています。また、カバーを外すと猫が登場し、旅先での出会いのシーンが描かれています。カバーをつけても外しても楽しめる装丁にしていただきました。さらに、中扉に描かれている人物は、中扉ごとに手と足の位置が変わっているため、まるで歩いているように見える小さな工夫も盛り込まれています。本書の内容はもちろんのこと、眺めるだけでも楽しめるデザインとなっていますので、ぜひ現物をお手に取っていただきたいです。
前版との大きな変更点として、紙の変更(印刷料金も少し高くなりました)が挙げられます。これにより、写真がより鮮やかに見えるようになりました。担当編集者が写真を含めて気に入っているとして紹介してくれたのは湯浅町立図書館(和歌山県)です。「図書館と駅が一体になった“駅図書館プレミアム”(前版コラム「図書館勝手ゴライズ」の一つ)の紹介。写真も夜ですが、不思議な色味がうまく出ています」とのこと。空の複雑な色と、図書館の雰囲気がよく伝わる写真、著者であるオラシオさんの、旅先での晩御飯事情もわかってしまうエピソードとなっています。
図書館は本を読むか借りるところであり、用がなければ行かないという方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。しかし、本書のサブタイトルにもあるように「旅のついでに」立ち寄ってもいい場所であることを、本書を通じて気づいていただければと思います。図書館が好きな方、旅が好きな方だけではなく、図書館になじみのない方にも読んでいただきたい1冊になっています。本書だけでも楽しめますが、ぜひ前版とセットでお楽しみください。(久)
『図書館ウォーカー2―旅のついでに図書館へ』
オラシオ〔著〕 A5・220p 2024.5刊 日外アソシエーツ
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『図書館ウォーカー―旅のついでに図書館へ』
オラシオ〔著〕 A5・230p 2023.1刊 日外アソシエーツ
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コメント
『図書館ウォーカー2』が青森の書店・成田本店ランキング4位だそうです。著者オラシオさんの長年の目標(ランクイン)が達成されたとのこと。吉報ですね。(竹)
https://x.com/poljazzwriter/status/1799670729858052289