2025年9月『大宅壮一文庫 雑誌記事人物索引 2024年版』が刊行されました。
今回は図書館関係者のみなさま向けに、『大宅壮一文庫 雑誌記事人物索引』の特徴や活用法をご紹介します。
『大宅壮一文庫 雑誌記事人物索引』とは…?
「公益財団法人 大宅壮一文庫」が、約300種の雑誌から収録した政治家、スポーツ選手、芸能人など、様々な分野の話題の人物に関する記事をまとめた冊子体目録です。国立国会図書館の雑誌記事索引ではデータベース化されていない雑誌や記事が多く収録されています。その情報量から分厚さがあり、一見そのボリューム感に圧倒されますが、明確に調査対象が決まっていなくても、まさに雑誌のような感覚で眺めてしまう、親しみの持てる資料です。
大宅壮一文庫では、熟練の担当者が記事ひとつひとつに目を通し、細やかな採録を行っています。担当の方によれば、2024年版の人名索引ランキングは、大谷翔平(野球選手)が第1位のようです。大谷選手は2023年度版でも件数1位の人物でした。改めて、大谷選手への世間の注目度の高さがうかがえます。

https://www.oya-bunko.or.jp/magazine/ranking_year/tabid/1098/Default.aspx
『大宅壮一文庫 雑誌記事人物索引』の活用法

続いて、本目録の活用法をご紹介します。図書館には、雑誌記事や人物情報に関するレファレンスが多く寄せられるのではないでしょうか。特に雑誌記事の具体的な内容については、OPACやインターネットではなかなか調べにくいのではないかと思います。そのような時に本目録での調査がおすすめです。記事タイトル、雑誌名、発行日、掲載ページ等、求める記事へアクセスしやすい詳細な情報が載っています。探している記事が掲載されている雑誌を所蔵されている場合は、その有効利用につながります。
また、雑誌の所蔵が無い場合にお役立ていただきたいのが、「大宅壮一文庫雑誌記事複写サービス」です。利用者から記事を読みたいとの要望があった場合、巻末の専用申込書(コピーしてお使いください)に必要事項を記入し、大宅壮一文庫まで送付することで、記事のコピーの取り寄せが可能です。
受付から発送まで、利用者とのやり取りの一切を大宅壮一文庫にお任せできるので、図書館は両者の仲介をする必要はありません。他館からの資料の取り寄せや、複写の申し込み等に関わる作業を省くことができる、とても便利なサービスです。

『大宅壮一文庫 雑誌記事人物索引』は、単年ごとで刊行しており、同じ人物を引いたとしても、その際に得られる情報はそれぞれの版で異なります。その年にどんな人物や出来事が注目を集めたのか、社会の動きも読み取れる資料なのです。各年のものを読み比べてみるというのも、思わぬ発見があっておもしろいかもしれません。(高)

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