「最近の書誌図書関係文献」制作裏話(その1)

 こんにちは。日外ホームページ連載「最近の書誌図書関係文献」ならびに『書誌年鑑』(日外アソシエーツ刊)編者の、有木太一ありき ふとしでございます。

 先日、企画推進室(竹)さんから、私が担当しております「最近の書誌図書関係文献」の月1度の連載について、ご紹介いただきました。足掛け74年に渡り続く連載、と改めて言葉にしますと重みがひしひしと伝わってきますが、現在原稿を作っているのは、体重を除けば軽い人間ですし、もちろん私一人で70年以上やっているわけでもありません。

 ところで、「書誌」って何でしょうか。ざっくり言えば、書誌とは「本の選手名鑑」です。

 野球やサッカーなどのプロスポーツには、「選手名鑑」という本(あるいはwebページ)があります。各チームが試合で勝利することを目標として集められた選手について、氏名・生年月日・出身地・背番号・ポジション・身長・体重といった情報が掲載されています。

 書誌には、これと同じように、あるテーマを究明することを目標として集められた本の、書名・著者名・刊行年月・出版者(社)といった項目が掲載されています。チーム=テーマに則って、選手=本が紹介されているわけです。書誌によって、あるテーマを明らかにするために読むべき本を知ることができるのです。

 私は、そういう「書誌」を実際の出版物から探し出し、記録して整理するという仕事をしています。大小さまざまな図書館で採集し、自宅のパソコンでデータ入力し、キーワードを付与するのが大半。その成果が、日外アソシエーツwebサイトの「最近の書誌図書関係文献」であり、同社刊行の書籍『書誌年鑑』であるわけです。

 両者は、同じ仕事の別の側面だととらえています。図書館で書誌を採集してくるのは同じで、その使い方が、新しいものを紹介する「最近の…」か、1年の集大成となる『書誌年鑑』かが違うだけ。一昔前に流行った言い方をするなら、ワンソース・マルチユースということです。とはいえ、圧倒的に手がかかるのは『書誌年鑑』の方ですので、私の意識ではこちらが主力となっています。

 これから、書誌採集ならびに編集上のさまざまなエピソードを、このブログで不定期にご披露できればと考えております。よろしくお願いいたします。(有)

『書誌年鑑』本文(その2 書誌解説)

コメント

  1. 21gai 21gai より:

    日外アソシエーツの(竹)です。

    小社ホームページ連載「最近の書誌図書関係文献」ならびに小社刊『書誌年鑑』編者の有木さんにブログ寄稿を打診しましたところ、快く引き受けてくださいました。その連載の第一回目です。

    有木さんは、実際に数多の刊行物(現物)にあたって、収録された“書誌”情報をこつこつと収集・整理して分類するという地道な採集作業をライフワークとされています。

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